Shioika Blog

PCやカメラ、写真、機械いじりについての記録。

スクラップ寸前で救出したトラクタ、ついに走る! 三菱R2700G 修理 組み立て

4月から始めたトラクタ修理ですが、今日でついに走れるようになりました!

記事にしていなかった写真もあるのでそれも入れつつ作業をまとめます。

 

前回、ラジエータを付けたはいいもののホースの取り回しに苦労して結局諦めたところで終わりました。結論としては汎用のホースではダメで、古いものを掃除して付けました。曲がりが急な上にそもそも配管スペースの余裕が無さ過ぎるんですよコレ・・。

 

クーラントを注入・・5リットルくらい入ったかな。

フィンを若干傷つけてしまったので漏れないか不安でしたが・・今のところは大丈夫そう。よかった!

 

前回、パッキンとダイヤフラムを交換した燃料ポンプ。見ると燃料が滲んできていたのでパッキンを1枚追加してみたけど・・効果あるかなぁ。

とにかく古いものなので若干のオイル、燃料等の滲みは仕方ないかもしれません。

 

燃料ポンプのダイヤフラムを交換したのが効いたらしく、噴射ポンプ内に軽油が流れ込む現象は解決しました。レベルゲージに軽油が付いてくるなんてことはもうありません!

 

続いて前面のカバーを取り付け。バッジがキレイに残っているのが嬉しいです。

 

メーターの修理

何度かに分けてやってきたメーター修理の作業をまとめます。

最初は針に繋がるシャフトが折れた状態でした。修理業者に問い合わせるも、部品が無いから無理と言われて心が折れ、自分で修理することに決めました。

 

気合で2mmの軸の中心に穴をあけて折れたシャフトを接着。

 

これで針は復活したものの、実際に動かして見ると大きくブレて使い物になりません。

ここから再分解、長い戦いが始まります。

 

ピントが合っていませんが、奥にある白い樹脂製のウォームギアが擦り減っていることが分かりました。これはアワーメーターを回すために回転を伝えているギアです。

 

アワーメーターの数字の部分(←上手く表現できない)は固着していました。

これを無理やり回そうとした結果、樹脂でできたギアがぶっ壊れたわけですね。

回転が安定しない原因もたぶんコレです。無理に回そうとしている分、負荷がかかって回転にムラが出たと考えてます。

 

部品は手に入らないので3Dプリンタを使って製作しました。

これが難しくて、10本以上試作してようやく満足できるものが出来ました!細かいものなので光造形の3Dプリンターを使ってます。

 

そんなこんなで、今日になってようやく取り付けできました!

エンジンから伸びているワイヤーはグリスアップしてあります。

 

↑ こちらが修理途中のメーターの動き(安定しません)

 

↑ そしてこれが修理後のメーターの動き(暴れなくなった!)

 

なんとか実用できるレベルになりました~!これなら使えますね。

ちなみに何度も分解しているうちに内部のスプリングを折ってしまいました・・。初期値より張りが強くなっているので実際の回転数は表示より少し高くなるはず。

あくまで目安ということで使っていきます。

 

間違い探しのコーナーです! 上のGIF画像と比べて変わっているのはどこでしょう?

正解は・・アワーメーターの表示でした! 末尾の数字が7から8に変わっています。最後の白地に黒文字のケタは1時間を10で割ったうちのどれくらいまで来たかを表しています。今の状態なら「1555時間と48分(=6分 x 8)」ですね。

ここが回っているので3Dプリンタで作ったギアがしっかりと機能しているみたいですね。耐久性が心配ではありますが・・。

 

切れていた電球も交換しました。バッチリ点灯してますね。

 

ゴム足、バッテリー交換

前面カバーの上面についているゴムを交換しました。

上に乗るボンネットの穴にこのゴムがはまって固定されます。

モノタロウで買った汎用のゴム脚 PG-1を使いました。

 

充電してもダメなのでバッテリーを交換します。

右が新品のアトラス製115D31R、クーポン等を利用して8750円でした。アトラスは安い上に持ち手が付いているのがイイ!素晴らしいコスパです。

 

動かしてみる

ある程度組み上がったので小屋から出しました。

いい天気だけどマジで暑い。水分と塩分は欠かせませんね。

 

自走できるようになったので用水路にGO!! 洗車します。

あまりに暑いので水浴びして遊んできました(笑) 霧なら服もあまり濡れないので安心。

 

おやつタイムです。今日はスイカ!松本産です。

保冷の容器に入れてきたので冷えてて最高に美味しい。水分補給にもなるので暑い日に持って来いのおやつです。

 

試運転に戻ります。しばらく放置していたけど、水は減ってないので漏れはなさそう。

 

いじっているうちに油圧が効かないことに気付いて焦ってます(笑)

試しにポンプ近くのフィルターが入る筒にオイルを入れてみたら無事に動きました~!水のポンプで言う「呼び水」的な役割をしてくれたのでしょう。簡単に解決できてよかった。

 

組み立て終わり!

ついに組み立てが終わりました!!

まだオイル交換とかありますが、とりあえず完成とします。

 

どうでしょう? 今の機械にはないカッコよさだと思いませんか!?

40年以上前のものとは思えない状態の良さ、これは前の所有者さんが大切に使っていた証です。雨ざらしではここまで塗装が綺麗に残ることはありません。

 

来たばかりのときと比べて、エンジン周りが特にキレイになりました。

1度始めるときりがないので掃除はある程度で妥協してます。変にピカピカでも不自然ですからね。働いた証として少しは汚れていたほうが好きです。

 

ギアは前1~5、後1に副変速HIGH/LOWがあるので、前進10段、後進2段です。

PTOは4段もあるので様々な作業ができそう。

 

さすがは車も作っているメーカーだな、と思ったのがこの駐車ブレーキ。

自動車と同じものを足元に付けているのは初めて見ました。なんとも豪華です。

 

他機種と比較するとその差は歴然。これなんてただのプレートですからね(笑)

その他の各部紹介はまた明日。

 

ヒューズは全て交換しておきました。

 

暗くなってきたのでライトを付けてみました。前照灯、車幅等共にOKです!

 

ウインカーは前後でレンズの色が違うみたい。前からだとオレンジで後ろから見ると赤。

サイドにも窓がついていて見えるようになってます。

 

後続車目線だとこんな感じ。よく見るとミラーにカメラを構える不審者が写ってますね(笑)

 

ライトは小糸製作所のシールドビームという製品です。

 

アンメーターにも電球が入っていたのね・・問題なく光ってます。

電気系統には大きな問題はなさそうに思えます。

 

試しに農道を走ってみたらビックリ。めっちゃ足が速い!!

おそらくうちのトラクタの中で最速です。と言っても20Km/hも出てないと思いますが(笑)

謎なのがボンネットのラベルに書かれた「Hの5速には変速できません」の文字。恐る恐るやってみるとフツーにギア入るんですよね。

 

明日はオイルやグリスの点検をして、ドライブに行こうと思ってます。天気も良さそうだし、最高の三連休ですね。

それではまた次回!