今日は昨日書けなかった発電機の修理についてです。
最近は修理ばかりやっていますね(笑)。
作業は昨日の午後に行いました。
さて、今回の患者さんはマキタの小さな発電機です。
エンジンがかからないとのことで修理の依頼を受けました。
この機種は分解が本当に大変なので、その記録として写真多めで書きます。
スターターを引いてみても、かかる"気"がないようだったのでプラグの確認から。
取り外してみると、結構きれい。レジスタープラグが付いていました。
リコイルを引くと元気に火花が飛びました。点火はOK。
次にキャブを外したいのですが、これがまぁ大変。
小型化のためでしょうか。部品がぎゅっと詰まっているため、キャブがその他部品と干渉して外れません。
キャブを外すまでの手順を書いておきます。
まず燃料タンクをとめているネジ(左右側面各2本)を外します。
次にフライホイール部分のカバーをリコイルごと外します。ネジ4本。
スロットルのワイヤーをとめている+ネジ2本と、ワイヤーの引っかかりを外します。
裏面のオイル残量低下の警報機のカバーを外します。
発電機と出力パネル(燃料タンクと一体)をつなぐコネクタを外します。
オイル残量低下の警報機につながるケーブルのコネクタを外します。
写真はありませんが、燃料コックにつながるホースを外します。
これで燃料タンクが外れるはずです。
つづいて、ガバナーについているプレート?を外します。
スロットルを操作しているやつです。
これは外さなくてもキャブを外せるのかもしれませんが、私にはその方法は分かりませんでした。
この際、ガバナの初期位置を忘れないように注意!
最後にキャブにつながるホースを外して、これでキャブ自体が取れます。
キャブレターを分解すると、案の定内部がドロドロ。
ガソリンが腐ったのでしょうか?ねばねばした物体がそこらじゅうについています。
このねばねばによって、ニードルバルブが動かなくなっていました。
これでは燃料が来ませんね。
また、メインジェットも完全に詰まっていました。
どちらもきれいに掃除して組み直し。
せっかくここまで分解したので、シリンダーヘッドも外してお掃除。
組みなおし、動作確認。
無事にエンジン始動しました!
4ストロークなので私の持っている2スト発電機よりはるかに静かです。
最初はなかなか回転が安定しませんでしたが、しばらくしたら落ち着きました。
2つのコンセントとバッテリー充電用の12Vの出力も確認。
コンセントは50Hz、60Hz共に110V前後、直流出力は14V前後出ていました。
今回も無事に修理できてよかったです。
ただ、この機種はもういじりたくないですね(笑)。
部品がぎゅっと詰め込まれているため、分解だけでもう大変。
「小型」や「静音」重視だとしかたないのかもしれませんが。
今回のような故障を防ぐには、使用後にキャブレター内の燃料を抜くことが大事です。
燃料コックが独立していれば、使用後にコックを閉じたの状態でエンジンが勝手に止まるまで動かせばキャブレター内の燃料を使いきることができます。
しかしこの機種はストップスイッチと燃料コックが一体になっています。
こんな場合は、キャブレターの燃料抜きのドレンを使いましょう。
ネジを緩めるだけで燃料を抜くことができます。
たとえ小さいものでもいざという時に活躍する発電機。
最近のものはインバーター搭載のため精密機器も接続できるので、1台あるとより安心かもしれません。
故障を防ぐためにメンテナンスも忘れずに!
今日はここまでで終わります。
ご覧いただき、ありがとうございました。